仏検2級の面接試験
先月の試験についてこれから受験する方の参考になる…かどうかわかりませんが、私の体験談をシェアします。
1.受付〜面接までの流れ
わたしの集合時間は朝10時台と早く、到着したのは、5分前くらいでした。
当日は会場となる大学のオープンキャンパスがあり、そのため、前回筆記試験のときに駐車できた大学の駐輪場が閉鎖されていたためです。駐輪場探しでもたつき、到着したときのわたしは汗だくでした。(ちなみに、会場案内には公共交通機関を使うように書いてあったので、文句は言えません。)
受付のある3階までがとても遠く感じられましたが、受付はすぐに終わり、大部屋の控え室に案内されました。見事に女子ばかりの空間で、男性がいたかどうか記憶にありません。大学生の女の子のお友達グループが会話に花を咲かせ賑やかな一方、多くは一人黙々と試験のための勉強していました。年齢層はまちまちで、大人の方もたくさんいらっしゃいました。
わたしはというと、控え室の空調は効いていたとはいえ、そこに来るまでにかいた汗がひどかったので、ひたすら汗をふき、持参した水を飲んでいました。
その後、すぐに(5分ぐらい?)呼ばれました。4人同時に呼ばれて、全員が別の小さな控え室に案内されました。面接の部屋は4部屋あり、同時に4人が受けられるようになっていて、そこで次はどの部屋にいくか指示がありました。
そこではもう本を読んだり等、勉強はできず、指定の椅子に座っているだけでした。入る前にノックをしてそのまま入ってくださいと指示があり、そのまま静かに5分ぐらい待った後、「はい、ではみなさん面接会場に行きましょう」と誘導され、また「ノックしてそのまま入ってください」と指示があり、ノックして入りました。
2. 面接
面接会場は2番目の控え室ぐらいの広さで、ゼミなどで使っていそうな15人ぐらい入れそうな教室でした。奥には、二十歳ぐらいに見える若々しく愛想のいい仏語ネイティブの男性と落ち着いた無表情の日本人女性が座っていました。
最初にBonjour と入って、入り口近くに用意されていた机と椅子の前でAsseyez-vousと言われ、座りました。
最初に名前を聞かれ、なぜかわたしは姓は〜、名前は〜、という変な答え方をしてしまいました。面接官との距離はかなりあり、しかも小声で話され、とても聞こえにくかったので、ゆっくり自分の声を出すことで落ち着こうとしていたのかもしれません。
その後は以下のような会話が展開しました。
女性「お住まいは」
わたし「〜市です。近くですよ。今日も自転車で来ました。」
男性「えーそれは大変、暑かったでしょう。」
わたし「汗かきました。今もかいています。まあ日本の夏はこんなものです。蒸し暑いです。」
男性「そうですね。ところでいつからフランス語を勉強しているの」
わたし「ちょっと複雑で・・・。
(昔勉強していたけれど、他の国で生活していたのでその間、全くフランス語の勉強ができていなくて、帰国後の日本では英語しか使ってなくて、という話をつらつらと話しました。途中、「最後にフランス語でまともに話したのは去年の12月、クリスマスにスカイプで友達に話したときでした。」という内容のことが、上手く言えず、かなりもたもたと話しました。その後も英語で話す仕事が入っていたので、フランス語はあまり勉強できなかったが、この一週間は一生懸命フランス語でラジオを聞いていたという趣旨を述べました。)」
男性「どんなラジオ?」
わたし「ニュースですよ。フランス語のジャーナリズムはレベルが高くて面白いから好きなんです」
男性「どんなニュースを聞きましたか」
わたし「残念ながら悪いニュースばっかりで」
男性「たとえば?」
わたし「ニースのテロとか」
男性と女性「ああ」
わたし「びっくりしましたが、テロの話は気になっていろいろ聞きました。あとはBrexitの影響とか。あと日本の参院選の結果とか」
男性「へえ」
にこにこしていたので、
わたし「これも悪いニュースなんですよ。私は参院選で3分の2を取らせない運動を支持していたのですが、大負けしてしまったので。これから憲法改正が始まるかもしれないので、すっごく心配しています。」
男性「ああ、そうだよね」
わたし「民主主義が瀬戸際だと言われていて、どうしてファシストみたいな憲法を作ろうとしているところが勝ってしまったのか、残念でたまらないんです」
という話をしていたところでノックの音がしました。それで、
わたし「あ、すみません。」
女性「大丈夫ですよ。」
わたし「もう終わりですか。」
女性「そうです。」
わたし「え、なんか、全然話せなかった…」
男性「十分ですよ。また今度。」
わたし 「ありがとうございました」
男性女性 「ありがとう」
女性も男性も笑顔で、そしてわたしも含めそれぞれが、Au revoirと言って、
とても和やかな感じで終わりました。
3. 反省点
フランス語で話すのは久しぶりだったので、心配でしたが、実際は予想外に話せました。前日に仏検対策2級問題集を読んで準備していたこと、たとえば夏休みはどうする?というような質問は一切なく、最初から最後まで会話の流れが途絶えることなく、自己紹介しているうちに終わってしまったような感じです。
わたしの個人的な反省点は、
(1) 先ほども触れた「最後にフランス語を話したのは去年のクリスマスにフランス人の友達とスカイプで話したとき」と言うべきところを、実際はこれをもっともたもたした感じ、「最後に話したのは、あーそれは去年の12月で、あー、クリスマスで、えーっと、その友達とはクリスマスを一緒に過ごしたことがあって、ですねー、去年のクリスマスに、その友達にスカイプで話したんですが、それが最後でした。」
のようになってしまったこと。
(2)名前をややこしく伝えたこと。
(3)集合時刻ぎりぎりに着いてなかなか汗がひかなかったこと。
でしょうか。
ご参考になるようなことがあれば幸いです。