ことばのまわりをぐるぐると♬

旧タイトル:仏語と独語の学習メモ♬

L'oiseau et l'enfant 鳥と子供 (3):Kids United版の訳とオリジナルとの違い

前回は私がいかにこの歌詞の音声のもつリズムに魅了されているか語らせていただきました。

plurilingue.hatenablog.com

今回はやっと歌詞の訳です。

この歌は私の検索した限りにおいてはお二方が訳されています。

宇藤カザンさま

lapineagile.blog.fc2.com

Lapis lazuliさま

ameblo.jp

 

いずれも美しい素晴らしい訳であなたの出る幕がないのでは?と思われるかもしれません。
私もちょっとそう思います。

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L'oiseau et l'enfant 鳥と子供 (2):ことば遊びと脚韻

前回はKids UnitedのL'oiseau et l'enfant「鳥と子供」の歌詞の単語メモで終わってしまいましたが、今回はその続きで歌詞の言葉が作るリズムの話です。

言葉遊び

この歌を聞いてすぐに気づくのは、同じ単語が何回も使われることです。

日本語でいうと、「甘いは砂糖、砂糖は白い、白いはうさぎ、うさぎは跳ねる」みたいな言葉遊びみたいです。でも、メロディーの冒頭と終わりの言葉なので、ちょっと間が空いていますね。

何を言いたいかわかった人は以下は飛ばしてくださいね。

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L'oiseau et l'enfant 鳥と子供 (1):マリー・ミリアムと単語メモ

Kids UnitedのL'Oiseau et l'Enfant(鳥と子供)、この曲も大好きです。

今のところお気に入りベスト3に入るくらい。

メロディーも好きですが、この曲のもう一つの大きな魅力は歌詞です。

あと、メロディーと歌詞との絶妙なコラボレーションもありますね。

とにかくフランス語がわからなかったとしても耳に残る単語の響きの数々。

というわけで、この歌に関してはKIDS UNITEDファンというよりもこの曲と歌詞のファンとして、ちょっとマニアックな紹介をしたいと思います。

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ハンガリーの最初から壊れたままの時計の話2:円卓の騎士ならぬ時間の騎士

前回の続き、というか本題です。

ちなみに前回はなぜ「やさしい」ニュースではないのにこの記事を取り上げてしまったかという取り留めもない話と下の記事の単語について書いてあるぐらいなので、読まなくても大丈夫です。

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ハンガリーの最初から壊れたままの時計の話1:汚職認識指数とトランスペアアレンシー・インターナショナル

ルーマニアのデモの顛末がその後どうなったのか、特にルーマニアと縁があるわけでもないのに「やさしい」ニュース(Journal en français facile)の単語を調べてしまったばかりに気になってときどきフランス語でも検索していました。

 

そんな私の検索網にひっかかったのが、下の記事「ハンガリー汚職と時刻を示さないブダペストの巨大時計」日本語に訳すとしたら「壊れたままの巨大時計と汚職」の方がいいかな?ってな戯言はさておき、何それ?と思い聞いてみました。

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【用語】 Pénelopegateと Plan B:「やさしい」ニュースから

「やさしい」ニュース(journal en français facile)の最後の方では、Ivan Amarという方が用語解説をするコーナーがときどきあります。

その中からのご紹介。

今回はいずれも中道右派の大統領候補に選ばれたFillonのスキャンダルとその余波に関連のニュースからの用語です。いずれも日本在住の私にとっては、そんな言葉聞いたことないんだけれど、という用語でした。

1. Le Pénelopegate

解説は下のリンク先の7:45ぐらいから。

savoirs.rfi.fr

内容をざっくり説明すると、PénelopegateのPénelopeは共和党の大統領候補のフィヨン元首相の奥さんの名前から、gateはアメリカ合衆国で1972年に起こったWatergate事件に由来します。それでgateの読み方が英語読みになっています。

今までもIrangate (イラン・コントラ事件)、Angolagate (ミッテラン大統領(当時)の息子がアンゴラに武器を密売した事件らしい)という言葉があったそうです。

政治スキャンダルで「ーー(名詞)事件」と言うときの「ーー」にgateをつけるという作り方ですね。 

 

2. Plan B

解説は下のリンク先の7:40ぐらいから。

savoirs.rfi.fr

 se demander : かどうかと思う (英:wonder)

à voix base  : 小声で (in a low voice)

à mi-voix : 小声で (in a low voice)  (→やや小声と小声みたいな違いかしら?)

 

titrer: 見出しにする

formule: ここでは「選択肢」(option)

de rechange: 代替の (alternative

un pis-aller: ちょっと悪い選択肢(2番目にいい)

échouer: 失敗する (名詞はun échec だね!)

comploter : 企む (名詞はun complot )

 

これもざっくり言うと、フィヨンはせっかく共和党の代表に選ばれたのにスキャンダルで自滅しそうだから、フィヨンの代わりになる人を探しているというのがPlan Bです。

Plan BのBとは2番目の意味で、レコードのB面とかB級映画と同じ用法のBです。

ところで、B面がla face Bなのはわかりますが、B級映画はune série Bと言うんですね。

知らなかった。